牡蠣は美味しいけれどあたる可能性があるのがちょっと気になります。
牡蠣にあたるのは付着している菌やウイルスが原因ですが、基本的にはしっかりと加熱処理をすれば、当たる可能性は少なくなります。
とはいえ、しっかり火を通したつもりでもあたることがある牡蠣。
ぐつぐつと煮る牡蠣鍋ならあたることはないのか?
牡蠣の加熱時間の目安や腐った牡蠣の見分け方について調べてみました。
もくじ
牡蠣鍋であたることってある?
結論から書くと、牡蠣鍋でも十分に加熱できていないとあたる可能性はあります。
一見するとしっかりと熱を通したつもりでも、牡蠣の中心部まで熱が届いていない可能性があるためです。
もし鍋の牡蠣を食べた際に、中が冷たい、温かくないと思ったら食べるのをやめ、もう少し加熱するようにしましょう。
牡蠣を食べてあたってしまう原因としては、ノロウイルスや腸炎ビブリオがあります。
必要な加熱時間の目安としては、ノロウイルスは85~90℃で90秒以上、腸炎ビブリオは60℃以上で10分以上で死滅するといわれています。
少なくとも沸騰するくらいに過熱して10分以上は牡蠣を煮てから食べることで、あたる可能性を大幅に減らすことができるでしょう。
冷凍牡蠣の加熱時間はどれくらい必要?
先ほど、必要な加熱時間はノロウイルスは85~90℃で90秒以上、腸炎ビブリオは60℃以上で10分以上で死滅するとお伝えしましたが、これは生の状態の牡蠣に必要な加熱時間なので、冷凍牡蠣であればさらに解凍までの時間を加味する必要があります。
この時間は解凍されてからカウントされますので、完全に解凍されるまでの数分間を加算しておくと安心です。
冷凍牡蠣をそのまま鍋に入れて解凍する場合は完全に解凍されるまでの時間がかかりますので、できるだけ牡蠣と牡蠣の間を空けるように注意してくださいね。
牡蠣は下処理をしないでも食べられる?
牡蠣の風味を落とさない為に下処理をせず牡蠣を食べる方がいますが、生食用も加熱用牡蠣も下処理は必須です。
野菜を調理する前に水で汚れを落とすのと同じように、牡蠣にも土や埃などの汚れを落とす必要があります。
牡蠣の下処理には、塩、小麦粉、片栗粉、大根おろしを使う方法がありますが、1番簡単なのが塩を使った下処理で、塩水に牡蠣を入れ軽くゆすったり、優しく撫でるなどして汚れを落とします。
水に牡蠣から出た汚れが溜まってきたら、水を入れ替えて何度か繰り返します。
下処理も少し手間がかかりますが、せっかくの美味しい牡蠣ですから安心して楽しめるようにしたいところですね。
加熱用と生食用の牡蠣の違いとは?
牡蠣には加熱用と生食用があります。
生食用は保健所が指定した海域で育った牡蠣で、なおかつ一定基準をクリアするまで徹底した減菌処理、殺菌処理が行われいるものを言います。
加熱用の牡蠣は保健所による管理はそこまでされていません。
そのため、牡蠣であたる場合、加熱用の牡蠣を十分に加熱せずに食べることで発生することがほとんどです。
どうしてもあたるのが怖いという方は、生食用の牡蠣を使って調理すると安心です。
腐った牡蠣の見分け方
腐った牡蠣の見分け方は、匂いで判別するのがわかりやすいです。
腐った牡蠣の匂いは誰もが分かるくらいの臭いで、ヘドロのような匂いを放ちます。
ひどく腐ってしまうと匂いもひどくなり、すぐに判断がつくほどです。
まだ腐りかけで判断が難しい場合でも、少しでも変な匂いがしたり、味がおかしいと思ったら食べないで処分する方が安全です。
腐った牡蠣の見た目は、牡蠣の身にはりがなくなっていて崩れていたり、貝柱が乳白色や黄色く濁っているなどの見分け方があります。
また、汁が濁っている場合も注意が必要です。
牡蠣鍋が濁るのは危険なのか?
牡蠣鍋でよく白く濁る事がありますが、これは食べても大丈夫です。
茶色っぽく濁って強い臭いがする場合であれば危険ですが、白く濁るのは問題ありません。
生の牡蠣は日持ちがしないので腐っていないか心配になることもありますが、一般的に安全に食べられる期間は水揚げされてから5日間と言われています。
生牡蠣の殻付きは買ってから冷蔵で二日間以内、殻なしは翌日には食べるようにしましょう。
牡蠣をオイル漬けにすると冷蔵で2〜3週間もちます。冷凍すれば1ヶ月もたせる事ができます。
牡蠣鍋が濁って心配になることもあるでしょうけれど、食べられる目安を知っておくことと、腐っている場合は白く濁るのではなく茶色っぽく濁って強い臭いがすることを覚えておけば心配せずに食べることができるでしょう。
まとめ
牡蠣鍋はぐつぐつと煮るのであたる心配はないのか気になりますが、60℃以上で10分以上煮ているのであれば危険性はかなり下がります。
ただ、冷凍牡蠣をそのまま鍋に投入した場合は、解凍された状態から10分となる点には注意が必要です。
牡蠣鍋は白く濁ることがありますが、これは危険のサインではないので食べても問題ありません。
危険な牡蠣を見分けるポイントとしては臭いで、ヘドロのような匂いを発するので判別は難しくありません。
しっかりと下処理をして、匂いも問題ない牡蠣であれば、後は必要な時間をしっかり煮込めば安心して食べることができるでしょう。