2020年6月から妨害運転罪として罰せられることになった煽り運転。
それでもなお、煽り運転をするドライバーは後を絶たず、被害に遭う人はなくなりません。
最近はドライブレコーダーを搭載する車も増えたことによって、煽り運転の被害を証明できるようになってきましたが、さらにその動画で煽り運転を通報できるサイトまで登場しています。
ここでは煽り運転通報サイトの使い方だけでなく、実際に煽り運転の被害に遭った場合の通報の仕方や、通報によって報復される可能性などについて調べたことをまとめてみようと思います。
もくじ
煽り運転動画の通報サイトとは
煽り運転の動画を送ることで通報できるのが煽り運転の通報サイトです。
調べてみた結果、現在設置されているのは長野県と岡山県です。
他の都道府県でもこれからこうした煽り運転の動画によって通報できるサイトは増えていくでしょう。
これを証拠にして逮捕までするようであれば大きな抑止力になりそうですが、現状では動画で通報したとしても逮捕にまで至るという事例は少ないのが実情です。
ドラレコなしでも後日でも通報できるのか
煽り運転をされた場合、ドラレコの動画がない状態だったり後日の通報でも可能なのでしょうか。
結論から書くと、通報自体は可能です。
ただし、実際のところ後日の通報で煽り運転をした人が逮捕されるのは極めて稀というのが実情です。
例えドラレコの動画を提出したとしても、それをもとに捜査や逮捕というケースはほとんどありません。(捜査すらされないというのは残念ですが…)
ましてや、ドラレコの動画がない状態で通報や被害届を出したとしても、加害者を特定して逮捕するというのは期待できません。
煽り運転の通報は実際にその被害に遭っている時にするのが基本なので、できる限りその場で通報するようにしたいところです。
煽り運転の通報のやり方は?
煽り運転の被害に遭っているその場で110番通報をするのが煽り運転の通報の基本
であることは先ほど書いたとおりです。
その場で通報するのが難しい場合は、煽り運転通報サイトへ動画を投稿するか、車のナンバーや特徴、煽り運転を受けた場所や時間について最寄りの警察署へ通報します。
現行犯でないかぎり加害者が逮捕される可能性は低いのが現状ですが、同じような通報が数多く集まれば警察としても捜査・逮捕への動きをとる可能性もあるので、積極的に通報して欲しいと思います。
煽り運転の通報はナンバーが分かるものを提出する
状況の説明だけで被害を報告しても、警察側としてはなかなか動きにくいので、煽り運転をしている車のナンバーが鮮明にわかるような動画を提出するのが望ましいです。
確実にその車が煽り運転をしているという動画があれば動かぬ証拠として警察としても捜査を開始しやすいでしょう。
車両の特定の為にもナンバーがはっきりとわかる動画を提出するようにしたいところです。
煽り運転の罰則は?捕まらないって本当か
煽り運転による罰則は以下のとおりです。
3年以下の懲役又は50万円以下の罰金
違反点数25点・運転免許取消し(欠格期間2年)
高速道路等にて煽り運転を行い、他の車を停止させてその他道路における著しい交通の危険を生じさせた場合には以下の罰則が適用されます。
5年以下の懲役又は100万円以下の罰金
違反点数35点・運転免許取消し!!(欠格期間3年)
一発で免許取り消しとなる重い罰則が適用されることによって、抑止力となることを期待されていましたが、今もなお煽り運転をするドライバーがいる理由は、煽り運転では捕まらないという状況にあるのかもしれません。
煽り運転の罰則が重たいために、適用する際に慎重になっている向きも感じられるのが実情です。
実際に、先ほどご紹介した煽り運転動画の通報サイトではこのように書かれています。
お寄せいただいた情報は担当部署で、今後の交通安全対策に活用させていただきます。
これを見る限りでは、通報した動画で逮捕されることは無いと言えるでしょう。
確かに動画は編集技術によって事実と異なる映像を作れるので慎重に対処する必要がありますが、通報動画が交通安全対策に活用されるのであれば、煽り運転は捕まらないと感じるのも無理はありませんね。
煽り運転を通報しても報復されることはない?
煽り運転を動画サイトなり警察なりに提出して通報したとしても、報復される可能性は低いでしょう。
警察側としては情報提供者を特定するような情報を伝えることはないはずです。
ただ、ある特定の方だけに煽り運転をしている場合、通報者の特定は容易でしょうから、報復される可能性については排除できない点には注意が必要です。
そういったケースではないのであれば、通報することで報復される危険性は低いでしょうから、証拠の動画があれば躊躇なく提出したいところです。