布団の中に放置するなど、使い捨てカイロが原因で火事になることはあるのでしょうか?
カイロの発火条件は中身の鉄粉が300℃以上であるため放置していても火事になる可能性はありませんが、水に濡れた場合など危険性が増すことはないのか気になるところです。
このページでは、カイロの発火など火事になる可能性についてまとめているので、気になる方は参考にしていてくださいね。
もくじ
使い捨てカイロで火事の事例はある?布団に放置するのは危険か
使い捨てカイロが原因で火事になる可能性がないか気になる方もいるかもしれませんが、現在のところそのような事例は確認されていません。
使い捨てカイロで火事になる可能性は中身の鉄粉が発火するくらいしかありませんが、鉄粉が発火する温度は約300℃ほどであるため、カイロ単独の理由による火事の心配はありません。
たまにカイロを布団に放置するのは危険なのかと心配する意見も挙げられますが、布団の中であっても同様に鉄粉が発火する温度にまで上昇することはないので火事の心配はありません。
ただし、火事にはなっていませんが、貼るタイプのカイロを使用したまま就寝して、カイロが茶色く変色した事例はいくつか報告されています。
寝るときにカイロで温まると気持ちよく寝られそうではありますが、カイロを貼ったままにすると、低温やけどの危険があるため就寝時は必ずカイロを剥がしてくださいね。
布団以外にも使い捨てカイロを放置しておくと危険なのか、違うケースで確認しておきましょう。
使い捨てカイロを放置したままでも危険性はない?
使い捨てカイロが原因で火事になる危険性はないことはこれまで述べたとおりですが、カイロは放置したままでも危険性はないのでしょうか?
結論からいうと、使い捨てカイロを放置しても危険性はありません。理由は下記の通りです。
- 3~6時間をピークに自然と冷めていくから
- 放置される状況を想定して、安全に配慮した作りになっているから
例えポケットにカイロを入れっぱなしにしたとしても、特に危険なことが起こることもないので心配はありません。
ただし、安心なカイロでも発火する条件が揃えば発火する危険性があるので、次に挙げる条件を満たすことの無いようにご注意ください。
カイロで発火する条件や原因は?
カイロが発火する条件は中身の鉄粉が300℃以上になるか、ほかの成分と反応した場合です。
身近なものでは、次のような発火原因が考えられます。
- こたつや電気カーペットなどの家電と一緒に使う
- スマホなどのリチウムイオン電池が使われている製品と一緒にポケットに入れる
- 温かい状態のカイロを灯油などの揮発性の高いものと一緒に捨てる
これらの原因から分かるように、カイロ単体では安全ですがほかの成分と反応して異常に発熱すると発火の恐れがあります。
スマホや暖房器具・灯油などは身近にあるものですが、カイロを使用するときは近くに置かないように意識すると良いですね。
使い捨てカイロは水に濡れると発火の危険があるのか
使い捨てカイロが水に濡れると、異常に反応して熱くなったり発火したりしないのか心配ですよね。お出かけの際に急な雨などで濡れてしまうこともあるでしょう。
実はカイロの成分にも反応させるために水が含まれています。そのため、必要以上の水に濡れると酸素が遮断されて反応しなくなり、徐々に冷たくなってしまいます。
つまり水に少し濡れる場合や完全に水につかったとしても、何も起こらず発火の危険もありません。
安心して冷めるまで使い切ってくださいね。使い終わったカイロには、次のような活用方法があります。
使い捨てカイロで水が浄化できる?あなたもできる取り組みとは
使い捨てカイロ、冷めてしまったらそのままゴミに出していませんか?
カイロの鉄から「二価鉄イオン」を発生させて、汚れやニオイを解消する水質改善プロジェクトが行われています。
使い捨てカイロを使って、いち早く水の浄化に取り組んだのは大阪の企業「ゴーグリーングループ」で、水が浄化できるブロック型のGoGreenCube(ゴーグリーンキューブ)を開発しました。
カイロの中身を加工して作られたもので、水に入れておくだけで浄化できます。実際に160㎡の池に200キロの鉄粒を入れると、ヘドロが4分の1になったそうです。
お寺やゴルフ場の小さな池から、生物を守るために海の浄化など、使い捨てカイロはさまざまな場所で活用されています。さらに多くの使用済みカイロを集めるために、メーカーやコンビニでの回収も検討されています。
この使い捨てカイロを活用した水質浄化プロジェクトは、生物を守る・環境を守るために全国に広まり、SDGsの取り組みとして今後も注目されていくでしょう。
あなたの使い捨てカイロも、身近な場所の水の浄化に活用してみてはいかがでしょうか。