建設業経理が必要となった方や、簿記の資格を増やそうということで、独学で建設業経理士2級を受けようか検討している方もいらっしゃることでしょう。
そこで気になるのが、
「建設業経理士2級は独学で受かるレベルなのか?」
ということかもしれません。
気になる建設業経理士2級の合格率や日商簿記2級との違いについてまとめてみました。
もくじ
建設業経理士2級は独学では絶対に受からないという根拠
思いもよらぬところから、建設業界で経理の仕事をすることになりました。
1ヶ月くらい経った頃、いつも偉そうにしている先輩から「まずは4級から資格を取っていけよ」とのアドバイス。
「まぁ一応、経理経験があるので2級からやろうかなと思ってますけど…」
と言い終わらないうちにその先輩が突然キレだして
「2級だぁ~?絶対無理っっ!!」
「学校行けるのか?独学で合格なんて絶対に無理だっての!!」
と言うではありませんか。
問題を見ても「絶対に無理」と思えるような難易度ではないのにこんなに断言する理由が全くわかりませんでしたが、どうやらそのオヤジは過去に2度も落ちていたらしいのです(2度落ちて挫折w)
建築業経理士2級を独学で受かるのは無理という根拠はたったこれだけ。。これだけでよくもまあそこまでキッパリと断言できるよなと驚いてしまいます。
ちなみにそのオヤジは、2級で玉砕した後、4級を2回目で(1回落ちてんのかよw)受かって今に至るようですので、2級なんて雲の上の存在に感じるのかもしれません。
そんな建設業経理士2級ですが、実際は独学で合格することはできます!
というかそれほど難しくありません。
勉強法やテキスト選びさえしっかりやって勉強すればそれほど難関資格ではないので、これから独学で建設業経理士2級にチャレンジしようかと検討している方は是非、参考にしてみてください。
平均的な合格率はなんと30%強!
個人的には資格試験の合格率ってあまり参考にしていません。あまり勉強せずに試験に臨んでいる人や欠席している人も不合格者の数字に入っているからです。
もし、現時点の自分と同じくらいの習熟度で試験に臨んだ人の合格率がわかるなら参考になりますが、猛勉強をして臨んだ人やほとんど勉強しないで臨んだ人などが入り混じった合格率はほとんど参考にならないのではないでしょうか。
ただ一つ言える事は、一般的に見て(これまでの経験から推測すると)合格率30%もあるならそんなに難しい資格ではないということ。
建設業経理士2級でスクールに通って受験する人は多くないでしょうが、独学で受験する人が多い試験でこれくらい高い合格率であればそれほど難易度が高い試験とは言えないでしょう。
建設業経理士2級と日商簿記2級との違いは?
よく比較されることが多い日商簿記と建設業経理士2級の一番の違いは、建設業経理士2級には、建設業独特の科目が出てくること。
未成工事支出金、工事未払金、未成工事受入金など、建設業に携わらない限りまず聞くことがない勘定科目が出てきます。とはいえ、試験でこれらの知識が問われるのは全体のほんの一部です。
日商簿記2級くらいの知識があれば、これらの独特の知識を新たに学ぶくらいでOKですのでかなり楽に感じられるはずです。
その一方で、日商簿記2級には出てくる工業簿記の知識ですが、もちろん建設業経理士の試験では問われることはありません。
難易度的には建設業経理士2級は日商簿記の2.5級くらいと良く言われますが、日商簿記ほど深い知識を問われることは無いので比較的難易度は易しめに感じられるでしょう。
建設業経理士2級の合格までの最短勉強法(独学の場合)
簿記の知識がない人が建設業経理士2級の勉強から始めるというケースはほとんどないと思いますので、ある程度簿記の知識があることを前提に話を進めると、
基礎的な建設業特有のことを一通り学んでから過去問…
というよりは、過去問をどんどん解いていく方が合格には近いと思います。
理由
・建設業特有の問題はそれほど多く出ない
・建設業経理士2級の問題はパターンがある程度決まっている
日商簿記2級レベルの知識がある人なら何度か過去問を解けば、ある程度は得点できるようになります。
日商簿記3級レベルだと、知識習得から始めたほうが良いかなーといったレベル。ただ、それほど難しくもないので過去問を解いていく中で理解が不足していると思う箇所だけ参考書などで知識補強をしていく感じで問題ありません。
そうしていくうちに、問題の出題パターンもわかってくると思いますが、それくらいに達すると合格の確信が持てるようになってくるはずです。
問題の解答に要点がまとめられていたり解説があると理解が進みますが、やっぱりそういった点では、ユーキャンは少ない時間で効率よく合格できるような作りになっているのはさすがです。
独学で合格するには過去問は何年分くらいやるべきか
過去問を5年分くらい解くとある程度の傾向がわかってきて、「このパターンね」と感じられるようになってきます。
とはいえ、全ての範囲を網羅しているわけではないので、他の年の過去問を見ると初めて接する問題も少しは出てきます。
工事原価の流れを理解できているのであれば、3年分くらいやれば合格ラインに乗ってくるのでそれくらいでOKとするか、試験本番で初めて見る形式だと自信がないというのであればさらに2~3年分やっておくとある程度の範囲をカバーできるはずです。
ちなみに、第5問の精算表の問題は例年同じような形式ですので、3年分の過去問をやれば試験本番にも安心して臨めるはずです。
建設業経理士2級の試験日は年に2回しかない
建設業経理士の試験は2級に限らず、年に2回(3月と9月)しかないので、万が一落ちてしまうと半年経たないと次の試験を受けることはできません。
せっかく試験前に詰め込んだ知識も次に使えるのは早くても半年後。多少覚えていることはあるとしてもまた試験のための勉強を1から始めるような感じになってしまうので、1発で合格したいところです。
「万が一落ちたら次の試験は半年後」というのは意外とプレッシャーになりがちですしね。
1発合格のためには、しっかりとした学習計画と使いやすいテキストと過去問が欠かせません。まずはこちらのサイトで学習方法やテキスト選びの知識補強から始めると良いです。